マーケティング実践者インタビュー:根本淳一先生

インタビュアー:株式会社VentureForward(ベンチャーフォワード) 山本雄幸

ゲスト:税理士法人根本事務所 根本淳一先生

山本:マーケティングを始めた時期ときっかけを教えてください

根本先生:

開業と同時にすぐマーケテイングを始めました。

お客さん0でスタートしたので、急いでクライアントを獲得しなければなりませんでした。

山本:マーケティングに取り組む前、どんなことに悩んでいましたか?

根本先生:

とにかく、お客さんをどうやって増やせばいいのか悩んでいました。

全くの0でスタートしましたので、そのままでは生活ができません。

ただ、「飛び込み営業さえすればなんとかなる」とも思っていましたので、不安半分、期待半分という形でした。

山本:マーケティングをやろうと思い、すぐに始められましたか?

根本先生:

すぐにアクションできました。

毎日やることも無かったので、時間もたくさんありました。

また、当時は、開業したばかりで情熱もありましたし、もうやるしかないという感じで、まず、飛び込み営業からスタートしました。

山本:先生がこれまで実践されてきたマーケティング方法について教えてください

根本先生:

開業当初、まず、法務局に行って、新設法人の名簿を家に持ってきて、電話をしたりDMを出したり、訪問したりしていました。

5日間で300件程訪問したと思います。

当時、私が32歳か33歳の頃だったと思います。

今、インタビューを受けている九段下にもよく来ました。

千代田区の法務局に行って名簿を取って、その帰りに名簿の先に訪問営業するんです。

その時は、月島に済んでいたので、森下等を中心に訪問していましたが、千代田区の法務局に来るついでに九段下の会社にも営業していました。

当時は法務局で、登記されている会社をATMみたいな機器で調べることができて、印刷もできました。

その資料を基に、会社名をネットで検索し、電話したり、手紙を送ったり、近かったら訪問してという形で営業していました。

ただ、獲得できたお客様は0件で、さすがに心が折れました。

開業後、紹介経由で月10万円くださるお客様ができました。

その方から更に紹介が出始めて少しずつ顧問先が増えていきました。

開業したのが1月だったのですが確定申告時期だったこともあり、そのお客様から確定申告のお仕事も紹介で少しずつ増えました。

1月から4月くらいまでは、親戚だったり、知り合いの士業さん、保険会社さんに開業の連絡と、紹介を促すお願いをしていたのが、それが実ってお客さんが増えていきました。

その他にも、士業同士で集う会や異業種交流会に出始めて、参加者の皆様に紹介をお願いしていました。

初年度は全て紹介でお客様が増えていきました。

1年で20件くらいお客様が増えていったと思います。

2年目の8月に初めての従業員さんが入ってきました。

そこで、紹介以外にも集客できる経路を作ろうと、集客に関するセミナーに出始めました。

セミナー後にコンサルティングの提案を受けお願いをし、集客用のホームページを作成して集客を始めました。

ムラはありましたが、年間30社程ホームページ経由で顧問契約できたと思います。

ネットの広告費を出してアクセスを獲得したいたのですが、月10万円くらい出していたと思います。

2年目の終わりには顧問先が全部で50件くらいになっていたと思います。

3年目も紹介とネット集客で顧問先が増えていきました。新たなメンバーが更に2人加わってくれて、年末の顧問契約数は100件弱になっていたと思います。

4年目もずっと広告を出し続け、月2件くらいの法人顧問を継続的に獲得している状態が続いていました。紹介も継続的に出ていました。この年に確か100件を超えた気がします。

5年目から、不動産オーナーさんにターゲットを絞った集客ホームページをスタートしました。

ずっと資産税案件をやりたいと思っていて、相続税の基礎控除が下がる法改正が話題になっていて、やるなら今しかないと思ってスタートしました。

ただ、不動産オーナーさん向けホームページは問合せを出すまでに苦労しました。

一方で、同時期に確定申告に特化したホームページを立ち上げたのですが、すぐうまくいきました。

月で30件くらい問合せが来ていて、契約は7割くらい決まっていたんじゃないかと思います。

1シーズンで50件くらい契約していたと思います。

6年目に相続が得意な司法書士さんと知り合って、相続税申告の仕事が紹介でかなり増えました。おそらく、年間20件前後のお仕事を頂いたと思います。

こちらからも、会社設立の案件があったらその司法書士さんにお願いしていましたが、それ以上に紹介してくれて、本当に感謝しています。

確定申告サイト、不動産オーナー向けサイト、司法書士さんからの集客というのが、このころの集客チャネルだったと思います。

このころはもう、新設法人を獲得する広告は辞めていました。

7年目は不動産ブームが来て、不動産サイトに全国からお問合せが来ました。

広告費は月10万円くらいだったんですが、広告意外も自然検索からの流入が全国からあり、お問合せも全国からきていました。

8年目は、新たに相続のホームページを立ち上げて集客を始め、月15万円くらい広告費をかけていましたが、問合せは1件~2件となかなか軌道にのりませんでした。

その代わりに、郵便局に相続パンフレットを置いたり、事務所の近隣に向けてチラシを配布して、セミナーや相談会を開催しました。

セミナーのテーマは、不動産投資対策や相続相談を取り扱いました。

不動産投資対策セミナーは、毎回5~6人の参加者で、すぐに案件化はしなかったですが、期間が空いてお客さんになってくれました。

相続相談会も参加者は毎回数人程度でしたが、1回の相談会で1件~2件の受注が出るときもありました。年間3件~4件は相談会から取れていたと思います。

不動産投資対策セミナーよりは案件になったものが多かったです。

9年目は、相続サイトの集客はうまくいかなかったですが、不動産オーナーさん向けサイトの反響が引き続き好調でしたので、不動産オーナーさん向けに力を入れていました。

10年目は、お問合せが鳴っていなかった相続のホームページをてこ入れをしたくてリニューアルしました。ただ、これもなかなか軌道に乗りませんでした。

月15万円くらいの広告費をかけていたと思いますが、問い合わせは相変わらず数件でした。

なので、また相談会のチラシ折り込みをやりました。チラシは安定して問い合わせが取れました。

そして、今年(11年目)は、相続サイトを以前のものに戻し、セールスライティングの改良を繰り返したところ問合せが改善してきました。

やはり、テスト・改善が大切ですね。

山本:最近のマーケティングの成果を教えてください

根本先生:

今まで、ネット集客は広告に頼り切りだったのですが、SEO対策や記事広告に取り組んだことで、他の方法でアクセスを獲得することができるようになりました。

ネット広告の単価が上がってきているし、また、ネット広告経由では冷やかし客も出てきてしまいます。

ブログ記事による情報発信で集めたアクセスは、ネット広告よりも自社のことを理解してくれているアクセスなので、今後の飛躍に期待しています。

また、ネット広告の出し方も以前と変えて反応が出るようになりました。

今までは、広告文で商品を売ろうとしていました。

競合の広告文も同じようにサポートを売ろうとしている広告文ばかりでしたが、それらと差別化して、興味を引くことに重点を置いた広告文にすることで、クリック率が上がり、お問合せも取れるようになってきました。

チラシによる集客についても、気づきがありました。

特定の地域に一斉に配布するポスティングより、個別の住所に送付するDMの方が反響が高かったです。

山本:マーケティングで苦戦した時のお話を教えてください

根本先生:

相続税申告の集客がかなり苦戦しました。

ゼマーケさんにサポートをお願いし始めて、やっと問い合わせが戻ってきました。

外部に丸投げでホームページを作るのはリスクがあると気づきました。

ある程度、自分が企画に加わることが大切だし、こちらの要望にも柔軟に対応してくれる相手を選ぶことが重要だと思いました。

どんなお客さんが集客できるかは、ホームページのメッセージで決まります。

お客さんと仕事をする私たち自身が、どんなメッセージを発信したいかを自分たちで決めて、ホームページで表現していくことが大切だと思います。

WEBマーケティングを外注する場合、組む相手がとても大切なように感じます。

相手選びのポイントは

・こちらの要望を引き出してくれる

・その通りに対応してくれる

・そのうえでアドバイスもくれる

・タイムリーに修正・改善してくれる

・レスポンスが早い

が大切ですね。

コンサルティング会社さんの場合だと、決まった形をそのままあてはめられ、こちらの意見を聞いて頂けない場合があります。

それよりは、上記のポイントを満たした制作会社さんの方がおすすめだと思います。

マーケティングはテストが大前提です。

そして、仕事にこだわって取りたかったら、自分たちで考えるのが大前提です。

それを実現してくれるパートナーシップさえ見つかれば集客は安泰だと思います。

山本:マーケティングに対する想い、マーケティングを実践しての感想を教えてください。

根本先生:

マーケティングは事務所を経営する以上、ずっとやり続けるしかないと思っています。

そしてテストが大切で、そのためには、取り組むまでのスピードも大切です。

色々やらないと、結果的にいいか悪いかわかりません。

まず、取り組むところからスタートだと思います。

外部パートナーと組むのも、スピードを早くするためです。

パートナーを選ぶ際は、自分のテストしたいことを汲み取って実現してくれるかどうか、レスが早いかどうかを見るようにしています。

ただ、外部に丸投げは良くないです。コントロールができません。

受注したら、その仕事をやるのは自分達です。

どんなお客さんを取れるかマーケティングで決まります。

自分たちが、マーケティングにもっと関わらなければならないと思っています。

昔は、マーケティングに取り組む恐怖がありました。

金銭的な恐怖です。

しかし、ある程度売上が立つようになった今、その恐怖はもうありません。

常に5つくらいの施策は同時にチャレンジするようにしています。

山本:なぜ、法人の売上がある程度立つようになったのに、新しい不動産というテーマを始めたんですか?

根本先生:

私自身が資産税の仕事が好きで、うちのスタッフにも、資産税が好きなスタッフが多くいるんです。

一番大事なのはスタッフです。

スタッフが満足する仕事をとるために、マーケティングの投資は惜しみません。

今は、売上を上げなきゃよりも、どんな仕事をやりたいかを重視しています。

法人は紹介で、相続は広告投資しで獲得していきたいと思っています。

理想の仕事を獲得するために、これからもマーケティング頑張ります。

山本:どのようなきっかけでゼ・マーケを知りましたか?

根本先生:

山本さんが船井総研にいたころに面識がありました。

山本さんが船井総研を辞めたあと、情報交換で、一度こちらから連絡させて頂きました。

その後、メールマガジンを見ていて、山本さんからセミナーの案内を頂き、参加させて頂きました。

ずっと、何か一緒に仕事をやりたいと思っていました。

そして、採用のホームページ作成をサポートして頂くところからお付き合いが始まったと思います。

山本:ゼ・マーケと出会って何か変わったことはありましたか?

根本先生:

船井総研の頃よりパワーアップしていて驚きました。(笑)

独立すると人って変わるんだなと思いました。

マーケティングについて常に勉強し続けていることがわかります。

ウェブマーケティングやセールスライティングについて、感覚でなく、理論に沿って教えてくれるし、顧客心理やマーケティングの世界は奥が深く、もっと考えなきゃいけないと気づきました。

また、コンテンツマーケティングやSEO対策を取り込み始めて、自分にも見識が深まりました。

リスティング広告に依存して一方的に情報発信していたところから、お客様目線で集客を設計できるようになったは大きいです。

アドバイスを受けていて、こちらにどんどんマーケティングの見識が溜まっていき、私自身もパワーアップしている実感があります。

教えてもらった視点で競合をチェックすると、今まで自分が見落としていた競合の施策等に気づくことができます。

これは、私にも、マーケティングの知識がついてきている証拠だと思います。

今は、なんでもかんでも集客したいわけではありません。

とりたいお客さんに合わせてマーケティングを一緒に考えてくれるがとても助かっています。

山本:マーケティングで、今後どのようなことを実現していきたいですか?

根本:

先ほども少し言いましたが、私はスタッフが一番大切です。

スタッフが楽しそうに取り組める仕事をもっと増やしたいと思います。

正しく申告書をつくる仕事も大切なのですが、従業員の知的好奇心を満たすには、お客さんに変わって正しい判断をしてあげるようなコンサルティング業務が必要です。

相続の仕事は相手に提案が必要な仕事です。

これをもっと増やしていきたいと思っています。

また、今のホームページを、もっと当事務所ならではのものに育てていきたいと思います。

私たちにしかできない価値を、世の中にもっとと届けていきたいです。